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ひきこもる子供の声「将来、したいことがわからない」

「この子の将来、どうなるのかしら・・・」不登校のお子さんをもつ親御さんは、ずっと寝ているお子様やゲームばかりしているお子様を見るたびに、そのようなご心配をお持ちになる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

不登校のお子さんとお話をする際、自分から「将来、〇〇したい」と明確に仰るお子さんは稀であり、ほとんどの不登校のお子さんは将来のことを考えることができない状態にいます。この「考えることができない」というところが実はポイントで、文字通り「できない」という状況であるにもかかわらず、「将来、どうするのよ?」と不登校中のお子さんに聞いたところであまり意味がないのです。ギターを弾きない人に対して、「なんでギター弾けないのよ?」と問い詰めるのと同じくらいの質問内容なのです。因みに、これは何も不登校に限ったお話ではなく、今の10代、20代の若者で「将来、自分は〇〇したい」と明言できる人は非常に少ないのではないでしょうか?(それほど、大人がつまらなそうに働き、輝いていない社会なのかな?と個人的には思います。)

このように不登校のお子さんが「将来」を考えることができず、進むべき方向性がないため、時間つぶしをしているような生活をしている不登校のお子さんに対して、私たちはまず「消去法」をお勧めしています。なぜなら、彼らは将来のしたいことはないかもしれませんが、「将来、したくないこと」は明確に言うことができるからです。学部リスト、専門学校の科目リスト、職業リストなど、ネット上、グーグル先生に伺えば、いくつも手に入ることができます。このリストを用いて、「絶対、将来、したくないこと」を一つずつ消していくと、その大半は消えていくのですが、少なからず残るものがあり、それが「将来、したいこと」に近い可能性があるのです。

様々な背景をもつ不登校やひきこもりのお子さんに対して、このアクティビティをすると、人それぞれ、残るものがやはり異なり、ここに彼らの「価値観」が現れてきます。もちろん、世の中にある職業はネット上にあるリスト以上に存在しますが、この「価値観」さえわかると、それを北極星に進むべき方向性がうっすらと見えてくることがあるのです。もし今、不登校中のお子さんと将来のお話をしても堂々巡りになっている状況でしたら、ぜひお試しください。