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大学生のひきこもりは要注意

今回は「大学生のひきこもり」というテーマでお話していきたいと思います。大学生のひきこもりというのは中高生の不登校または社会人のひきこもりと異なり、一つ厄介なところがあります。それは 本人も周りの大人も「ひきこもりかどうかがわからない」ということです。 中高生であれば毎日学校に行くことが「当たり前」とされているため、本人も周りの大人も気づきやすい環境にありますし、また社会人のひきこもりも、本来何かしているはずの時間帯に、ずっと家で何もしていな姿だと本人も周りも気づきやすい環境です。

しかし、大学生の場合、毎日大学に行く必要はありませんし、担任の先生が出欠を毎日管理していることもありません。また多くの場合、親元を離れて、一人暮らしをしている学生も多く存在しているため、周りの大人も気づきにくい状況なのです。本人もただ面倒臭く、学校に行っていないという認識しかないのかもしれません。ところが、この「ひきこもり」っぽい状況が続いていくとその状態に慣れてしまい、そのまま何をするのも面倒臭く、最終的に「ひきこもり」になってしまう可能性があります。もしかすると既になっている方も、ひょっとしたらいらっしゃるかもしれません。私たちはひきこもりの状態が一概に悪いとは考えておりませんが、大学生の彼らはこれまでの高校生活よりも自由があり、まだ感性が豊かな年齢であるため、様々な経験を通して今後の人生の方向性を見出していける時期でもあります。また大学生は、周りの大人達もその若さがゆえに、色んなお話やアドバイス、または機会を与えてくれる特権を無条件にもっています。特に日本では「まだ若いから」ということで失敗に対しても社会の寛容性がある、極めて珍しい時期でもあります。このような貴重な時期だからこそ、「本当に自分がやりたいことは何だろう」「自分は社会にどんな価値を与えていきたいだろう」と自分の人生に大いに向き合い、良い意味で大いに失敗してほしいと私達は思っています。

私達が不登校やひきこもりの若者に対して行っているアプローチは、ポジティブサイコロジーという新しい心理学が基になっていますが、この学問はそもそも「何が意義ある人生にするのか」を科学的に研究するという学問です。一人ひとりの「強み」を見出し、それを育てる過程で自分の価値を認識し、周りや社会に貢献していく。この考えや手法は、ひきこもりであろうとなかろうと、大学生にとって、とても価値のあることであり、米国ハーバード大学では毎年、最も学生数が多い講義として有名です。また実際に、私達が関わった大学生の中では、ひきこもりの状態から前に進み始めただけでなく、自分の強みや価値を認識し、それを活かした活動を大学生活で行い、そのままそれを就職活動で話して内定をもらった学生もいました。

「大学生のひきこもり」・・・分かりにくいからこそ、親御様は治療するしないという話を超えて、「社会に出る前の投資」という観点でお子さんに自分の「強み」を育てるご経験をさせてほしいなと思います。そのために親御さんとしてできることは、まずはお子さんが「ひきこもり状態」でないかどうかを確認する必要があります。実際に大学に通っており、ただ親にそのことを伝えていないだけという可能性もありますので、行っていないことを前提にお伺いするのは賢明ではないかもしれません。お子さん本人に聞きづらい関係であるならば、最悪、大学の学生課にこっそりご相談するのも一つでしょう。そして、もし全然授業に出ていないことがわかり、尚且つ、ちょっと怪しいなと感じた時、お子さんにその「ひきこもり状態」について(ネガティブに)言及するのではなく、「将来のこともあるし、自分の強みを知るのもいいんじゃない?」と当会をご紹介頂ければ、お試しで関われることが可能になるかもしれません。

大学生のひきこもりに対するインスピラードの取り組み

インスピラードでは、ひきこもった大学生とのオンライン面談を通して、一歩前に踏み出すサポートをさせて頂いています。初回の面談で信頼関係を構築した上で、その後、自分自身をより客観的に見られるようにマインドフルネスに取り組んでもらったり、セッションを重ねる中で、強み診断テストを受検してもらい、彼らの「強み」を見出し、どのようにこの「強み」が今の大学生活で活かせるのか、将来の仕事や就職活動に活かせるのかを具体的に議論していきます。いきなり大学復帰が難しいのであれば、アルバイトや学外のコミュニティの中など、心理的にハードルが低い場所で自分の「強み」を活かせるように試してもらい、自信をつけながら、一歩ずつ前に進んでいきます。私たちのアプローチは、マインドセット(ものの考え方)にフォーカスするため、小学生にはあまり向かないのですが、しっかり物事を考えられるような大学生にはとても相性がいいのです。

大学で躓いたとしても、これまでの人生、受験勉強をはじめ、何かしらやってきた経験がある分、本人は気づいていないかもしれませんが、無意識のうちにこれまで「強み」を磨いているのです。そのため、面談でお話をしていると、いくら自分に自信がないお子さんでも、「強み」を見つけるのが実に簡単です。また、中高生と異なり、学校と家の往復という環境から比較的、自由である大学生は、バイト先やサークル、ボランティア、旅や海外短期留学など、その「強み」を活かせる場が多岐にわたるため、自分の「強み」を自覚さえできれば、いくらでも実践に移せるのです。そのため、これまで関わった大学生のひきこもりは、バイト先やサークル等で自分の「強み」を活かしはじめ、自分に自信を取り戻していくお子さんが多い印象をもっています。また、自分の「強み」を意識した大学生活が送れるため、就職活動の面接でも、「自分の強みは〇〇です」と、それを説明するエピソードもつけて話すことができるようになり、就職活動に強いのです。バイトのリーダーとして活躍し始めた子や、カナダやフィリピンに留学した子、就職活動で年齢のハンデも関係なく内定をもらってくる子など、その立ち直るスピード(躓く前の状態以上に成長していくケースがほとんどですが)は非常に目覚ましいものです。「ひょっとしてうちの子、ひきこもりかも・・・」とご心配されている親御さんがいらっしゃいましたら、一度、ご相談ください。

大学生がひきこもってしまう理由をインスピラードの前身である一般社団法人ストレングス協会のYouTubeサイトで解説しています。ぜひご覧ください。